Celica Blog: 17 Nov, 2012

茶道会館 お茶会

茶道会館にて、北見社中 照和会研究会茶会のお茶会がありました。

私も大林先生にご一緒させていただいて、お茶席をまわってきました、全6席。一日にお茶を6杯もいただいたのは初めてです。
御凌ぎもしっかりいただいて、丸一日お茶一色で過ごしました。

←画像は若竹会「岸辺の風景」@峰春亭の床の間

三席目に入った「岸辺の風景」は立礼。

立礼卓。御園棚。水車柄の主茶碗、次客は京都粟田焼。棗は青楓。茶杓は水垂竿(みだれざお)。
花入れは魚籠の形、桂川籠花入、花はショウマ・トラノオ・ホタルブクロ・雨降り朝顔。

岸辺の風景。続き

鯛の絵柄、沖縄県壺屋焼の水差。個人的に好き。

岸辺の風景。続き

三つ鳥居の蓋置。釜の取っ手がさりげなく亀、可愛い。

茶道会館の茶筌塚。

振り返り:1席目は一樹会による「清滝川」@至誠軒。ここが個人的にはもっとも好みでした。黄蘭・萩とナデシコが瓦を使って活けてあり、さりげなく蟹(置物)が花器を支えるのに使ってあって。香合の裏側に茶籠と蓑笠が描いてあって。お軸は「喫茶去」・主菓子は鮎で、気取ってなくて。釜はアラレ釜。棚は尚歌棚(しょうかだな)という珍しい木と竹の棚でした。

4席目の華葉会「彼岸」@明々軒。

御軸は河口慧海直筆の般若心経。お花は沙羅双樹、大変良い枝振りのものが竹の手桶に。ここは、待合からして異国情緒あふれていて変わってました。待合の床の間には金剛座の御軸と菩提樹の葉(押し葉)があった。彼岸のテーマだそうで、向こう岸ってことでしょうか。

「彼岸」の御釜。チベット製の錫製の珍しい御釜。こちらの社中の私物だそうで。

こちらも立礼。水差しは青磁。
主菓子はハスの実と蓮根の甘納豆、埼玉の十万石のものでした。

「彼岸」の棗とお茶杓。棗は村上堆朱(むらかみついしゅ)牡丹紋。二つ節の茶杓「三千歳」。

建水は鉄鉢、托鉢をする鉢。蓋置は金属製の蝶モチーフ。
主茶碗は陶漆蒔絵の萩の柄。次客は奈良の赤膚焼。煙草入れの柄が南蛮人と象、やっぱり異国情緒。

5席目、絵馬席で友月会の「竹生島(ちくぶじま)」、行之行台子(ぎょうだいす)です。

棗は一本松の大棗、茶杓は「笹波」、水差しは京焼のトクサ(すごく固い草)柄、火箸は鶏頭で柄杓立ては備前焼だそうです。

舟形の煙草入れ、火入れが兔で可愛い。兔ももちろん竹生島に由来があるそうで。

掛け軸は「江月照松風吹」、笛型花器に山アジサイとリュウノヒゲが涼しく活けてあり、香合は琵琶の形。主菓子は琵琶湖銘菓「湖面にゆらゆらと」。

6席目:山茶屋の入り口、塵穴。

さて、振り返りの2席目、白珪会の「余呉の湖」@真の間について:
滋賀県長浜の天女伝説をモチーフにしているそうです。渚棚でした。御軸は「彩雲 五色開」。床の間の舟形花器にテッセンが活けてあり、茶杓入れが飾ってありました。銘は「天女」。主茶碗は水茎焼。四代蔵六のお話がありましたが次客のお茶碗だったか、ちょっと聞き損ねました。特に灰形をご覧くださいとのことでしたので拝見しましたが不勉強の私にはよく解りませんでした。

6席目:水交会「蓬莱山」の香合。中国の方位磁石だったものだそうで、良く見ると表面に方位が。

古い金属独特のあの金属臭がしました(好きな臭い)。香は白檀。

蓬莱山の御軸は富士山。花入れは竹で吊ってありました。

認得斎好みの三重棚、すごく大きいです。蓋置は荒磯。棗は銀張り。主菓子は宮城県の塩釜という落雁。

主茶碗は九谷焼、浅蔵五十吉の作品。次客は嵐山焼、割高台が珍しかったです。

煙草入れは越前塗、火入れは筒茶碗の転用で、網の中にカニやエビが。

他の方のお茶碗でしたが黒地に銀のガラスの茶碗が素敵で伺ったところ、中尾羊古という現代作家の作品だそうです。

3席目と4席目の間におしのぎを頂戴しました。

俵型のゆかりのおにぎりと胡瓜のお漬物が席に用意されていて、これにお吸い物かしらと噂していたら意外にもおそうめんでした。ただのおそうめんと侮るなかれ、ゆずの香りがさりげない、具もつゆも手間暇かけたものでした。

茶道会館は東京のど真ん中と思えないほどの広さですので、手元に地図があると判りよいかと思います。

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