Celica Blog: ヨーロッパ滞在記 2007: London

ヨーロッパ滞在記 2007: London

目的のPortbelloアンティーク市。毎週土曜開催。

ロンドンの天気。晴れ、気温25度ぐらい。

Portbello

朝8時頃から頑張って出掛けるが、どうやら最近はスタートが遅くなったらしくまだ開店していない店がほとんど。9時過ぎから人が増え始めた。

まずは鼈甲の洋服ブラシを発見。Mappin&Webbの商品でBirmingham1946の刻印、22ポンドだったので即購入、これはもちろん自分用

次にブレスを発見。1895の刻印の錠や代々付け足されてきた年代違いの刻印のチャームがじゃらじゃらついてて物凄く好み。375の刻印=9金。このタイプでシルバーのものを持ってるけど最近つけてない。 145ポンドってことで少し迷った。その場にあったジェットのピンブローチも素敵でちょうど黒いジャケットのボタンがとれっちゃったからこれ使えそうだなと思って「これはジェットですか?」って聞いたらおばあさんが自分の前歯にコツコツ当てて見せて「ジェットよ」・・・て。

(ジェット:jet。木の化石。例えに使われるほど美しい黒色をしている。19世紀Victoria女王がAlbert王の喪に服した際に愛用したことからヨーロッパで流行した)

結局両方貰うことにした。そしたらおばあさんが161ポンドのところを150ポンドにおまけしてくれた。普通は値切り交渉をするらしい。あたしは自分が納得したらその場で買っちゃうからむしろ相手がこうしてまけてくれるのがすっごい得した気分で良いんだけど。

チャームのひとつにナチスのトレードマークで知られるあの記号があって「これは邪悪なものでは?」と聞くと「彼がこれを勝手に使っただけでこれは本来swastikaなのよ」と教えられた。

MIZPAHと彫刻されたアクセサリーが多いことに気付いて質問すると「これはユダヤの言葉で戦争で離れ離れになる恋人や家族に加護があるようにと贈り合うためのものよ」と教えてもらった。

歴史的背景の強いものは時々つけるべきじゃない物もあるかも知れないからちゃんと意味知りたい。

Portbelloの交差点にある両替商では\10,000→40ポンドだった。(ひと月後にそれでさえ良いレートだったと後悔することはこの時知る由もなかった)

そして素敵なカフボタンを発見。これは殿へのお土産。1910年Ireland産の大理石を埋め込んだ球の形。ユニーク。125ポンドと言うのでちょっと考えると言って立ち去った、けどやっぱり他に気になるものもなく、買いに戻ろうとした・・・

教訓:Portbelloでは必ず名刺を貰うこと。

1時間ぐらい歩き回ってやっとたどり着く。汗だくで「おじさん・・・さっきのアレください・・・」って言ったら本当に戻ってきたよって笑われて大変だったろうから100ポンドにまけとくよと値引きしてくれた。

この話を電話で殿にしたら「可愛い子には旅をさせろ」と意味の解らない慰めをくれた。

カメオのリングかピアスが普段から欲しくて、でもあたしの耳や指ではほんの小さいカメオしか似合わないから質の高いものは見つからなくてだったら質は高くなくてもアンティークなら付加価値つくじゃんってことで今回のPortbelloで最大の探し物はカメオだったんだけど ピアスはほぼ気に入らず、リングは気に入ってもサイズが・・・刻印が心配だからサイズ直しはしたくないのです。

(刻印:hallmarksと言われイギリス産の貴金属製品に1500年代から刻印されてきた「製造年」「製造場所」「素材」を表す記号。)

ひとつだけゆるいけど許容範囲なリングを発見。刻印1967年とアンティークではないんだけど58ポンドと値段も手ごろだったので購入。あたしがアンティークにしてやるからいいのだ。

Portbelloに店を構えている人たちは政府から許可を得ていて贋物はまず扱っていない。素材や製造時期を聞いたら必ず教えてくれるし刻印を見せてくれるか見てくれるので 興味があるならちゃんと許可を取って見せてもらったり納得いくまで質問することをオススメします。

ひび=crack(s),欠け=chip(s),しみ=stain(s)などがあると安くしてくれるけど値引き交渉は自分が買いたい金額を考えてからした方が話が通じやすい。 やみくもに値下げさせようと粘ると売り手から無視されたりします。

店員にちゃんと挨拶したり礼儀正しく接していたら他のマーケットの入場チケットを貰えたり頼む前に値引きしてくれたり良い事がいっぱいだから実践してみるべし。

The Summer Fair Olympia

午後はPortbelloでチケットを貰ったFine Art And Antiquesへ

NottingHillからOlympiaまでバスで向かう、27番。バスは2ポンド。tubeはzone1の範囲内でも3ポンドだから極力乗りたくない。

入り口で持ち物検査を受けていざ。主に家具、しかも超高価な貴重なものばかり。

1800年代のmahoganyの中国逆輸入テーブル、1780年の革張りのrentテーブル£65,000、1941年のAndreaChristensenのピアノ£11,500など(写真が残ってなくてほんとに残念・・・、売り手のアンティーク商はみんなすごく親切で、あたしが写真を撮る時に商品の家具を移動してくれたり聞き取れない固有名詞を紙に書いてくれたり)

殿に時計を買って帰りたいな、なんて欲が出て時計商と話した。1931年のJaeger-LeCoultreのreverso£5,600を£4,900まで値切ると言ってくれた。

reversoはほんといつかは自分が欲しい時計なんだけど、今回の旅行は殿にお金出してもらってるし、これからまだひとつき一人でやりくりだから大きい出費怖くて今回は見送り。

(この時計商はLeCoultreとRolexの品揃えが多かった、いろんな話が聞けて勉強にもなった)

入場はほんとは12ポンドだったらしいからチケットをくれたおじさんに感謝。

ただでたくさん貴重な綺麗なものを見られて楽しかった。

NottingHillGate駅前

また27番のバスでNottingHillまで戻って駅前の古着屋でAnnDemeulemeesterのワンピースとChristianDiorのシルクのスカートを購入。それからChristianLouboutinのサンダルが美しかったので購入してしまった。

明日Londonを離れるから後悔しないように買っておけと心の声が言うのです。

この日の夕食はfish&chipsにした。あのDianaフリークなカフェで。

smokingfree London

2年前からLondonのレストランは禁煙になった。DianaCafeはレストランじゃなくカフェと名乗ってるから店内でも喫煙できる。2007年7月からはカフェでもパブでも禁煙。 彼らのうたい文句は'England goes smokingfree on July 1st'

だけどさ、スーパーマーケットには大きいタバコ売り場があって数百種類のタバコを売ってる、日本より多い。いくら1,000円以上したって合法的に売ってるんだからsmokingfreeなんて大嘘じゃん。

禁煙がらみの話になると欧米を引き合いに出して「日本は禁煙後進国」なんてくだらないコンプレックスの塊な馬鹿がいるけどLondonではがっちがちのCockneyを話す人たちがブガブガ道端ですってる、歩きながらすってる、ポイ捨てなんて当たり前。free-smokingの間違いでは?

カフェやパブが禁煙になったら路上しか吸える場所がなくなって事態が悪化することは目に見えてるのにね。さすが禁煙先進国。

この日の両替レート:£1=\250