Celica Blog: ヨーロッパ滞在記 2007: Italy

ヨーロッパ滞在記 2007: Italy

Italia Veneto

北イタリア、Veneziaが州都のVeneto州にあるDariaの実家にしばらくの間お世話になった。 実は5年前にもお世話になったけど今回はママの英語がすごい進化してて会話が本当に楽しかった。

公用語はイタリア語。Italiaはイタリア語表記。車のナンバープレートはI。

天気は晴れ。気温は30度以上。

regione

州(regione)についてよく知られていないしあたしも未だにごっちゃになるけど例えばトスカーナToscanaって言うのも州でそこにFirenzeやPisa,Lukkaがある。 イタリア旅行するときはこの州も少し頭に入れておくといろんな場面でヒントになる。イタリア人との会話では必須。

頻出はさっき書いたToscana,Milanoが州都のLombardia,ジェノヴェーゼ発祥のGenovaが州都のLiguria。食べ物に関して聞くとみなさん発祥の地を説明してくれる。 つまりイタリア人はそれだけ食べ物の文化を重視してるってことでしょうか。

挨拶

お店に入る時と出る時必ず'ciao','buongiorno'(日中),'buonasera'(夕方以降),'salve'と挨拶する。

「日本人は」で話を始めたくないけど、観光地で見かけた日本人は無言で店に入る。勝手に物色する。無言で出ていく。

観光ガイドに書いてないのかしら?

黙って入ってきて店員と目もあわせないなんて何の目的か解らないから警察呼ばれてもおかしくないぐらい非常識なことですって。

イタリアではいつもDariaに「もっと大きな声で言いなさい!」って注意される。恥ずかしがらずに大きな声で目を見て言うことがとても大事らしい。

もしそれ以外のイタリア語が出来なくても、この挨拶だけで店員の態度はまったく違う。出る時にGrazieも言えると更に良いかも。

(彼氏とイタリア行ったとき英語もイタリア語も苦手な彼にコレだけは叩き込んだ。)

営業時間

お店は昼過ぎから午後4時ごろまで昼休みになる。

大抵は店の入り口に時計のイラストが描いてあって1日2回の営業時間を表しているのでそれをチェックしておいた方が無難。

日曜は閉まっている店がほとんど。美術館は月曜は休みか14時閉館など平日と違うのでこれも事前にチェックが必要。

コーヒー

イタリアではコーヒーといったらespresso、ご存知圧力をかけて抽出した濃厚なコーヒー。

日本でレギュラーコーヒーと呼ばれるコーヒーは観光地でしか売ってない、名前はcafe Americano。コレ大抵はネスカフェのインスタントをお湯で溶いて出される。

飲む時間も微妙にだけど決まりがあって、朝はcafe cappucino,cafe latteやlatte machiatoのようにミルクで薄めたもの。昼は彼らはsiestaというスペイン伝来の文化を持っているので飲まない。 siesta後、15時から17時ぐらいまでの間は頻度は少ないけどcafeやcappucinoを飲むこともある。週末はこの時間には大抵cafe休憩する。 夜、食後のコーヒーは必ずcafeかcafe machiato。ミルクがたっぷり入ったものは飲まない。そして2,3クチで飲み干す。

そしてコーヒーを飲み終わったばかりの人に食べ物などをすすめるのはかなり不親切だからやめた方がいい。「余韻を楽しんでるのに!」って怒られる。

牛乳

ヨーロッパでいつも思うのは牛乳のまずさ。

UHTが普及しててFresh milkって考えがないせいか、Light(低脂肪=Magro,megereも同様)を好んで買うせいか・・・

UHTみたいに平温で何ヶ月も保つ動物の乳に疑問を感じないのかな。

Lightなんてどうやって成分の一部だけ取り出してるの?

アメリカ並みの盲信は無いようだけどやっぱりイタリアでもダイエットにとりつかれてる女性が多くてしかもやり方が間違ってて顔が引きつる。 日本でダイエットって口だけ言ってる人たちは西洋人の水着姿を間近で見たらいい。 老いも若きも本当にダイエットが必要な体つきってのがわかるから。

ダイエット中だからパスタは食べないとかハムの脂身のところは几帳面に切り取ってお皿のすみっこになすりつけたりとか。それでいてmagroって書いたヨーグルトバカ食いとか(朝から400g平気で平らげる)。

食べる量減らせばいいだけじゃん、て思うけどいつも黙ってる。ちなみに彼らの食べる量は平均してあたしの1.5倍。食事が終わってからも喋りながらパンにチーズ乗せて食べつづけてたり。

そんなわけで牛乳がまずい。

牛乳大好きで1日1リットル近く飲むあたしには辛い。

果物

食卓に4,5種類は常備されていて食後には必ず何かしらの果物を食べる。食事中にチーズと一緒に食べることもある。

代表はプラム・アプリコット・ブドウ(北イタリアではブドウ=白ブドウ)・洋ナシ・バナナなど。イタリアは他の食品の値段が高いから果物が安く思えるだけ、実は値段は日本と変わらない。 スイカ4分の1カット400円,ブドウ1房500円など。量り売りだからばらつきあるけど。

日本とイチバン違うところは皮ごと食べるところ。数種類を除いては皮ごと丸かじりが基本で種だけ綺麗にコロンと残る、か、ブドウなんて種もバリバリ食べてしまう。 あたし元々果物の皮や種が歯に当たる感触がすごく苦手でアプリコットの皮をむいていたら「洗ってあるわよ?皮のところが栄養があって美味しいんじゃない」ってとがめるような口調。

種類が違うのかブドウの種も皮もそんなに気にしないで食べられた(日本で実践したらかなりムリだった、日本のブドウがすっごく甘いせいだと思う)。

キッチン

ガステーブル。上から見るとサイコロの4みたいに4口ある。操作は右奥のコンロのすぐ脇に縦1列にツマミが並んでる。

そのツマミは単にガスの大きさ調節しかしなくて発火の電気は別のスイッチ。4つ並んだツマミの下に1個だけボタンがあってそれが4つ全ての発火を一人で担ってる。ここまでは問題じゃない。

これを書いてる訳は、イタリア人はその発火ボタンは全く無視してガスのスイッチをひねってシューってガスが出てるとこにライターで火をつける。見てるのも実践するのもかなり怖い。イタリア人4人中4人が発火ボタンをシカト。

Dariaのママなんてライターが壊れて着火出来なかった時「文明は役立たずねー」ってマッチで火をつけてた・・・お手元のボタンは・・・?? 故障中とかで無いことは確か、だってあたしだけはボタンを使っていたからね。

キッチンネタでもうひとつ、ゴキブリ。

窓とかドアとか開けっ放しで料理作ってるママに「ゴキブリ出ないの?」と聞いたら「ゴキブリ」って英単語が解らないと言われた。 Dariaにイタリア語に翻訳してもらったのにママは「それ何?」って・・・

Dariaが説明すると、「昆虫の事?」って・・・

つまり見たことも聞いたことも無いのか。幸せモノだな。

Dariaは南部で1回だけ見かけたって言ってた。ホタルレベルの珍しい生き物かい。

ほんと羨ましい。

今回イタリア人十数人と新たに知り合って食事に行ったりしたんだけど、みんな歯が綺麗。

タバコもお酒もコーヒーも大好きって人たちがほとんどだったけど、それでも歯が真っ白。歯並びも綺麗。

紳士と呼ぶには程遠いDariaパパの車のメカニックたちもみんなそろって歯が綺麗・・・

しつこいようだけどイタリア人は歯が綺麗。

花屋の数も多いけど花の値段がものすごく安い。

花屋で長いこと働いたことあるから結構詳しいつもりだけど、バラ5本・アルストロメリア3本・フリージア3本+小花とグリーンを適量に入れて作ってもらった花束が10.00euro。

日本だったら30.00euro相当の立派な花束。ぼったくり花屋の某Aoyamaだったら50.00euroは取られる。

花の質も良くて、典型的イタリアンな彼女は花瓶に入れてから水も替えず窓際に放置してたけど2週間は保ってた。

それと、ヨーロッパの男性はよく女性に花をプレゼントするとか言う幻想があるけど、そんなのほんとにタダの偏見。 もしくは「それに引き替え日本の男は・・・」とかどうにか日本人を悪く言いたいだけの可哀相なモテナイ女の妄言。

こんなに花が安くても特別な日(誕生日、ただし覚えていれば)に買うかもしれない程度だそうで、記念日には高級なレストランで食事をして 花束を贈ってプレゼントを交換、てイタリア人に言ったら「プレゼントだけで充分じゃないの」って言われた。つまり日本は意識してやりすぎまで来ちゃったってことか。

愛情表現

上の<<花>>で触れたついでにもうひとつの幻想をぶち壊しときます。

ヨーロッパ男性は愛情表現が得意で「それに引き替え日本の男って・・・」とか言う幻想があるけどそれもただの偏見。

もし他人も交えて行動しているときに彼氏がべたべたしてきたら彼女はそれを制するし、まず人前ではいちゃつかない、日本と同じように。

これらの話は全て「教育の低い人は別として」が前提。

そして、イタリア人が「アモーレ」と言う言葉で恋人を呼ぶのはケンカのときだけ・・・「ねぇアモーレどうして話を聞いてくれないの!」みたいな感じ

あと、ケンカのとき言葉が丁寧になるのも日本と同じ。

恋人の携帯を盗み見たり、他の異性と喋ってたらじっと睨みつけてたり。この辺も日本と全く同じよ。

ただ、80過ぎのおじいちゃんとおばあちゃんがお互いを「宝物」と呼び合うのはすごく素敵だった。

alitalia航空

今回の旅でもalitalia航空がストでDariaの彼氏が帰国できないという事態が起きた。 alitaliaは経営がヘタクソで毎度倒産するたびにどこかの企業に吸い上げられてまた倒産、て言うループから抜け出せないでいる。 今回のストも原因は倒産。3年前にあたしがMilanoに居る時にも倒産してくれてかなり焦った。

クルーは世界屈指の容姿の良さだけど英語があまり上手じゃなくてホスピタリティもいまいち。

機内食、機内のコーヒーはさすがに美味しい。だからって「ストだから週末の2日間飛びません」っていきなりフライトキャンセルになるのはあまりに馬鹿げてる。 もしどうしてもこの航空会社を使いたいならそのリスクは当然と思ったほうがいいかもね。

日焼け

夏は老いも若きもこんがり焼くのがステイタス

休暇に何処にも行けない人と思われたくないって言うのがベースにあって、親以上の世代には会うたび焼けてないじゃないかと怒られる。

日本には日焼けの習慣はなく、色白が美しいとみなされると説明したら金持ちは夏でもバカンスに行かないの?NaomiCampbellを魅力的と思わないの?と質問攻めにされた。

この辺は歩み寄りが難しいところかも。

2007年6月の平均両替レート:1euro=\178